◆ 妻が使っていた化粧品
今から23年前、ビーグレンの生みの親であるブライアン・ケラー博士は、カリフォルニア大学の教授として教鞭をとりながら研究に没頭していました。
当時の彼には、化粧品は研究の対象ではありませんでした。
しかし、自分の妻が目元や口の周りの年齢サインを過剰なまでに気にして、朝晩、長い時間をかけてお手入れしている姿をみて、妻が使っている化粧品は、どんなものなのだろうと興味がわきました。
ある晩、彼女が使っていた乳液やクリームを手にとり、ラベルに書かれている成分表をみて、彼はすぐに、あることに気がつきました。
「これじゃあ、肌には浸透しないな」
「使ってもあまり意味がないかもしれない」
それを聞いた妻は、長年続けてきた自分のお手入れを否定されたような気持ちになり、少しムキになって言いました。
「そんなことはないわよ!つけた翌朝はお肌はしっとりするし、つけ忘れた時なんか、年齢サインが気になって大変なんだから」
博士は妻に言いました。
「それはそうだろうね。化粧水だ、乳液だ、
クリームだと塗ってお肌をこれだけ
カバーすれば、保湿効果はあるはずだから」
実際に彼女が使っていた化粧品には、コラーゲン、ヒアルロン酸、ビタミンCなど、お肌に効果があるとされる成分がたくさん使われていました。しかし、その成分の大半は、水には馴染んでも、脂には馴染まない成分ばかりで、そのままでは、脂で覆われた人の肌からは浸透しにくく、 肝心の肌トラブルの箇所には届かないことは容易に予測できたのです。